希望と絶望が交錯し、深い孤独感と悲観的な人生観がリアルに描かれたフランス リアリズム文学の傑作、ギィ・ド・モーパッサンの代表作「女の一生」を「母の身終い」のステファヌ・ブリゼ監督が映画化。
修道院の寄宿学校から家に戻った男爵家の一人娘のジャンヌは、清純な17歳の乙女。親の勧める子爵ジュリアンと結婚し、希望に胸躍らせ人生を歩みだしたかに見えたジャンヌだったが、やがて信じ難い夫の不貞を知る。それを機に、ジャンヌの人生に対する夢は、次々と打ち砕かれていく——。フランスの文豪、モーパッサンの不朽の名作「女の一生」の映画化。本作の監督・脚本を務めたステファヌ・ブリゼによって19世紀四季折々のノルマンディーの美しい田園そのもののような映像美と、ストイックな話法で、ジャンヌの人生を時制をこえて重ねる映像のミルフィーユを作り上げられた。主人公ジャンヌを演じ切ったジュディット・シュムラは本作でセザール賞主演女優賞にノミネート。また、ジャン=ピエール・ダルッサン、ヨランド・モローと、実力派ベテラン勢が存在感を発揮し、新旧の名優が競演する。