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Introduction
フォーチュンクッキーが運んでくる幸せの予感…?
甘くてほろ苦い、ジム・ジャームッシュにインスパイアされたインディーズ映画
フォーチュンクッキーをきっかけに、孤独な女性が新たな一歩を踏み出す姿をオフビートなユーモアを交えて描いた本作は、ジム・ジャームッシュ やアキ・カウリスマキの作品を彷彿とさせると話題を呼び、「アメリカのインディペンデント映画を刷新した」(Los Angeles Times)と、サンダンス映画祭など世界の映画祭で絶賛された。主人公ドニヤを演じるのは、映画初出演にして主演を飾ったアナイタ・ワリ・ザダ。さらに大人気ドラマシリーズ『一流シェフのファミリーレストラン(原題:The Bear)』で一躍時の人となり、最新作ではロック界の重鎮ブルース・スプリングスティーンを演じるジェレミー・アレン・ホワイトがキーパーソンとして登場し、物語に甘く華を添える。 たった一言のメッセージが、運命を動かすきっかけになるかもしれない。哀愁を帯びたヴァシュティ・バニヤンの名曲「Diamond Day」のハーモニーにのせて、“幸せになりたい”と願う人々にそっと寄り添い、未来へのささやかな希望をくるんだ一作。
Story
カリフォルニア州フリーモントにあるフォーチュンクッキー工場で働くドニヤは、アパートと工場を往復する単調な生活を送っている。母国アフガニスタンの米軍基地で通訳として働いていた彼女は、基地での経験から、慢性的な不眠症に悩まされている。ある日、クッキーのメッセージを書く仕事を任されたドニヤは、新たな出会いを求めて、その中の一つに自分の電話番号を書いたものをこっそり紛れ込ませる。すると間もなく1人の男性から、会いたいとメッセージが届き…。
Cast
アナイタ・ワリ・ザダ(ドニヤ役)
Anaita Wali Zada
アフガニスタンで8人兄弟の3番目として生まれる。19歳ですでに名の知れた、国営放送のテレビ局の司会者・ジャーナリストとして活躍していたが、メディアでのリベラルな活動から姉のタバンとともにタリバンの標的となり、2021年8月にタリバンが復権すると、国外に脱出した。本作『フォーチュンクッキー』では、映画初出演にして主演を飾り、第39回インディペンデント・スピリット賞のブレイクスルー賞にノミネートされるなど、世界の映画祭で演技を絶賛された。また姉のタバンもドニヤと同じアパートの住人ミナ役で出演している。現在はアメリカ、ワシントンD.C.在住。英語を学びながら、俳優・映画制作の学位取得を目指している。
ジェレミー・アレン・ホワイト(ダニエル役)
Jeremy Allen White
1991年2月17日、アメリカ、ブルックリン生まれ。大ヒットドラマシリーズ『シェイムレス 俺たちに恥はない』(11-21)で演じたフィリップ・ギャラガー役で注目を集める。2022年より配信を開始した大人気ドラマシリーズ『一流シェフのファミリーレストラン』で、主 人 公 の悩めるシェフ、カーミー役を演じ、大ブレイク。ゴールデングローブ賞テレビ部門の主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を3年連続で受賞するなど、その演技力が高く評価される。主な出演作に、『アフタースクール』(08)、『アフター・エブリシング』(18)、『サイコハウス 血を誘う家』(20)、『アイアンクロー』(23)など。最新作では、米ロック界の重鎮ブルース・スプリングスティーンの伝記映画『Deliver Me From Nowhere(原題)』や、『君の名前で僕を呼んで』(17)の原作者アンドレ・アシマンによる小説『Enigma Variations』をドラマ化するシリーズで主演を務めることが発表されており、数々の話題作が待機中。ファッション業界では、カルバン・クラインの2024年のアンダーウェアキャンペーンに起用されるなど、今最もハリウッドで注目される俳優の一人。
グレッグ・ターキントン(アンソニー役)
Gregg Turkington
1967年11月25日、オーストラリア、ダーウィン生まれ。スタンダップコメディアンのニール・ハンバーガーのキャラクターや、コメディアンのティム・ハイデッカーと運営するWEB配信シリーズ『On Cinema』での架空の映画評論家のキャラクターなどで、アメリカで親しまれている。ミュージシャンとしても活躍するほか、俳優としては、リック・アルヴァーソン監督の『The Comedy(原題)』(12)、『Entertainment(原題)』(15)に出演。マーベル・スタジオ映画『アントマン』(15)、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(23)では、主人公スコット・ラングが働いてたバスキン・ロビンスの店長役を演じている。また人気アニメシリーズ『怪奇ゾーン グラビティフォールズ』(12-)などでは声優を務めている。
ブーツ・ライリー(カメオ 出演)
Boots Riley
1971年4月1日、アメリカ、シカゴ生まれ。ヒップホップグループであるザ・クー(The Coup)のMC兼プロデューサーとして活躍。ラッパーとしての活動の ほか、ラキース・スタンフィールドやテッサ・トンプソンが出演した社会派ブラッ クコメディ『ホワイト・ボイス』(18)で監督デビューを果たし、サンダンス映画 祭でVanguard Awardを受賞するなど高く評価される。2023年には、脚本と監督を務めたTVシリーズ『僕は乙女座』がゴッサム・インディペンデ ント映画賞やインディペンデント・スピリット賞のシリーズ部門にノミネートさ れ、監督としての評価を確立する。また、長編監督第2作として、キキ・パーマーやデミ・ムーアら豪華キャストが出演するSF映画『I Love Boosters(原題)』の公開が控えている。
Staff
監督・共同脚本・編集
ババク・ジャラリ
Babak Jalali
1978年、イラン北部のゴルガーン生まれ。主にイギリス、ロンドンで育ち、東欧研究の学位と政治学の修士号を取得した後、ロンドン・フィルム・スクールで映画制作を学ぶ。2010年に長編デビュー作『Frontier Blues(原題)』(09)が、サンフランシスコ国際映画祭で審査員特別賞を受賞し、脚光を浴びる。続いて、長編2作目の『Radio Dreams(原題)(16)が、ロッテルダム国際映画祭でタイガー・アワード(最優秀作品賞)、シアトル国際映画祭で審査員特別賞を受賞。さらにロシアのアンドレイ・タルコフスキー映画祭では最優秀監督賞を受賞するなど、数々の映画祭で高く評価される。3作目の『Land(原題)』(18)は、ベルリン国際映画祭でプレミア上映され、本作『フォーチュンクッキー』は4作目の長編監督作品。プロデューサーとしては、ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映された、イタリアのドゥッチョ・キアリーニ監督『Short Skin(原題)』(14)や、ライアン・ゴズリングが製作総指揮を務めた、ノアズ・デシェル監督の『White Shadow(原題)』(13)などに参加し、監督、プロデューサー、脚本家として多岐にわたり活躍している。
Filmography
2005年『Heydar, An Afghan in Tehran(英題)』短編
第59回英国アカデミー賞 最優秀短編映画賞ノミネート ほか
2009年『Frontier Blues(原題)』
第53回サンフランシスコ国際映画祭 審査員特別賞受賞 ほか
2016年『Radio Dreams(原題)』
第45回ロッテルダム国際映画祭タイガー・アワード(最優秀作品賞)受賞 ほか
2018年『Land(原題)』
第68回ベルリン国際映画祭 パノラマ部門正式出品 ほか
2023年『フォーチュンクッキー』
(原作:Fremont)