INTRODUCTION
イントロダクション
あなたならどうする?実話に基づいた、金メダル候補の女子柔道選手の不屈の戦い。観る者を興奮の渦に巻き込んだ注目作がついに公開! あなたならどうする?実話に基づいた、金メダル候補の女子柔道選手の不屈の戦い。観る者を興奮の渦に巻き込んだ注目作がついに公開!
ジョージアの首都トビリシで開催中の女子世界柔道選手権。イラン代表のレイラ・ホセイニと監督のマルヤム・ガンバリは、順調に勝ち進んでいくが、金メダルを目前に、政府から敵対国であるイスラエルとの対戦を避けるため、棄権を命じられる。自分自身と人質に取られた家族にも危険が及ぶ中、怪我を装って政府に服従するか、自由と尊厳のために戦い続けるか、レイラは人生最大の決断を迫られる……。2019年、日本武道館での世界柔道選手権で実際に起こった事件をベースに映画化。オープニングからラストまでスリリングな展開に目が離せない。
映画史上初!イスラエル出身監督×イラン出身監督による合作。「スポーツと政治」の問題を鋭く深く問う、ポリティカルスポーツエンターテインメント 映画史上初!イスラエル出身監督×イラン出身監督による合作。「スポーツと政治」の問題を鋭く深く問う、ポリティカルスポーツエンターテインメント
監督は、『SKIN 短編』(18)で第91回アカデミー賞短編実写映画賞を受賞したイスラエル出身のガイ・ナッティヴと、『聖地には蜘蛛が巣を張る』(22/アリ・アッバシ監督)で第75回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞し、本作で監督役を演じたザーラ・アミール。映画史上初めて、イスラエルとイランをルーツに持つ2人が映画で協働し、大きな話題を集めた。撮影は全て秘匿状態で行われ、映画に参加したイラン出身者は全員亡命。当然ながらイランでは、上映不可のままとなっている。個人と権力の関係を問いかけ、悲惨な争いが続く世界の中で平和への祈りが込められた注目作が、第36回東京国際映画祭での大絶賛を受け、満を持して公開!
STAFF
スタッフ
DIRECTOR’S STATEMENT
ここ数十年、人々が実際に感じていることとは無関係に、イラン政府は国際的なイベントでイラン人とイスラエル人が対面しないようにあらゆる手段を講じてきた。それでも、私たちは道を見つけた。イスラエルのテルアビブや、イランのテヘランから2 時間の距離にあるジョージアのトビリシで、自由を求めて命をかける勇敢なイラン人アスリートたちの物語を伝えるために、私たちは力を合わせた。イスラエルとイランのアーティストたちは、お互いに兄弟姉妹関係を見出し、芸術、美学、映画を共有する中で、多くの共通点があり、実はとても近い存在であったことに気づいていった。
私たちは、芸術こそが雑音を切り裂く正義の声であると信じている。この映画で語ると決めたのは、システムや政府間の対立によって夢を諦めざるを得なかったり、時には祖国や愛する人の元を去らなければならなかったりした多くのアスリートやアーティストたちの物語だ。最終的には、人々の思いやりや協力が勝利するのだということを世界に示す映画を作ることができたと信じている。
この芸術的で映画的な合作が、盲目的な憎しみや相互破壊の狂乱を超えて、未来を共に築こうとする、アーティストやアスリート、そしてすべての人々への尊敬の印を込めた贈り物となりますように。
ガイ・ナッティヴ&ザーラ・アミール
ガイ・ナッティヴ
共同監督/共同脚本/プロデューサー
1973 年5月24日、イスラエル、テルアビブ生まれ。映画監督、脚本家、プロデューサー。有名企業のコマーシャル作品を手掛けた後、2007年に前々年のサンダンス映画祭で短編部門のグランプリに輝いた同名の短編作品を基にした初の長編映画『Strangers(原題)』でエレズ・ タドモーと共同監督を務め、世界中の20以上の映画祭で賞を受賞。長編第2作『The Flood(英題)』(10)は、第61回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門でスペシャル・メンションを授与されるなど、高く評価される。2019年には、アメリカで制作した『SKIN 短編』(18)が、第 91回アカデミー賞で短編実写賞を受賞し、世界中の300以上の映画祭で上映。アカデミー賞を受賞した 2人目のイスラエル人監督として脚光を浴びる。同年にジェイミー・ベルを主演に迎え、長編版『SKIN/スキン』(18)を発表。2023年には、ヘレン・ミレンがイスラエル初の女性首相となった政治家のゴルダ・メイアを演じた『Golda(原題)』(23)が、第96回アカデミー賞でメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされた。本作『TATAMI』(23)は、『聖地には蜘蛛が巣を張る』(22)で第75回カンヌ国際映画祭最優秀女優賞を受賞したザーラ・アミールとの共同監督作。現在はロサンゼルスで、パートナーのジェイミー・レイ・ニューマンと共に、社会的に意義のあるコンテンツを制作することに焦点を当てた制作会社「ニュー・ネイティヴ・ピクチャーズ」を運営している。
ザーラ・アミール
共同監督/キャスティング・ディレクター/マルヤム・ガンバリ役
1981年7月9日、イラン、テヘラン生まれ。女優、映画監督、プロデューサー。大学で演劇芸術を専攻後、人気TVシリーズ『Nargess(英題)』(06-07)などで活躍し、国民的女優として成功を収めていたが、第三者による私的なセックステープの流出によってスキャンダルの被害者となり、2008年にイランからフランスへ亡命する。2017年、ロトスコープアニメ映画『Tehran Taboo(英題)』が第70回カンヌ国際映画祭でプレミア上映され、国際的な注目を集める。2018年には『Bride Price vs. Democracy(原題)』の演技で、第6回ニース国際映画祭の最優秀女優賞を受賞。さらに世界49以上の映画祭で上映された鬼才アリ・アッバシ監督の『聖地には蜘蛛が巣を張る』(22)で主役のジャーナリスト役を演じ、第75回カンヌ国際映画祭女優賞に輝いた。主な出演作にドゥニ・メノーシェと共演した『越境者たち』(22/ギョーム・レヌソン監督)、ケイト・ブランシェットが製作総指揮を務めた『Shayda(原題)』(23/ヌーラ・ニアサリ監督)など。本作『TATAMI』では、監督のマルヤム・ガンバリ役を演じながら、共同監督、キャスティング・ディレクターを兼任。2019年には自身の制作会社「アランビック・プロダクション」を設立。またイギリスの公共放送局BBCのプロデューサー兼監督としても活躍し、ペルシア支部の文化プログラムを監修している。2022年にはBBCの「100人の女性」に選ばれ、世界で影響力のある女性の1人として、多岐にわたり活躍している。
CAST
キャスト
アリエンヌ・マンディ
レイラ・ホセイニ役
アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。ラテン系および中東系のルーツを持つ。幼少期から演技に魅了され、高校卒業後は大学で3年間コミュニケーション学を学んだ後、演技への情熱を追い求め、俳優の道へ転向 。T Vシリーズ『Lの世界 ジェネレーションQ』(19-23)で、主要キャラクターのダニ・ヌーニェスを演じたことで一躍注目を集める。MMA(総合格闘技)選手アデル・アルタミミがプロデュースした短編ドキュメンタリー映画『Arienne Mandi | Why I Fight』(22/ビリー・バーンズ監督)では、ボクシングを通して自身と向き合う姿を見せ、2023年テリー賞にて金賞を受賞。その他の出演作に、『Break Even(原題)』(20/シェーン・スタンリー監督)、人気TVシリーズ『NCIS:LA ~極秘潜入捜査班』(15)、『NCIS ネイビー犯罪捜査班』(18)、『ミラクル・トリップ』(18/トニー・ヴィダル監督)など。
ジェイミー・レイ・ニューマン
プロデューサー/ステイシー・トラヴィス役
1978年4月2日、アメリカ、ミシガン州ファーミントン・ヒルズ生まれ。俳優、プロ デューサー。11歳の時、イスラエル・ホロヴィッツによる演劇『A Rosen by Any Other Name(原題)』で演技デビュー。様々な舞台で俳優としての経験を積み、2002 年には『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(スティーヴン・スピルバーグ監督)への出演を果たすなど、映画界へキャリアを進める。『ドクター・ドリトル ザ・ファイナル』(09/アレックス・ザム監督)、『ターザン』(13/ラインハルト・クロス監督)では、声優として出演。TVシリーズ出演作に、エミー賞ノミネート作品『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』(21)、『Marvel パニッシャー』(17)など。プロデューサーとしては、パートナーであるガイ・ナッティヴ監督の『SKIN 短編 』、『 SKIN/スキン』などに参加。また、ナッティヴと共に制作会社「ニュー・ネイティヴ・ピクチャーズ」を運営し、活躍の場を広げている。
ナディーン・マーシャル
ジャン・クレア・アブリエル役
1972年9月30日、イギリス、ロンドン生まれ。ローズ・ブラッフォード・カレッジで演劇を学んだ後、TVシリーズ『 The Smoking Room(原題)』(04-05)のサリー役を演じ、注目を集める。2012年には、主演を務めたTV映画『Random(原題)』(11/デビー・タッカー・グリーン監督)で、英国アカデミー賞テレビ部門主演女優賞にノミネート。その他の出演作に、『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』(16/ロジャー・スポティスウッド監督)、『パディントン2』(17/ポール・キング監督)、『ボブ・マーリー :ONE LOVE』(24/レイナルド・マーカス・グリーン監督)など。
アッシュ・ゴルデー
ナデル・ホセイニ役
フランス、パリ郊外生まれ。イラン人の両親のもとに生まれ育ち、渡米後はニューヨークのリー・ストラスバーグ・シアター&フィルム・インスティテュートを卒業。オフ・ブロードウェイでキャリアをスタートさせ、第73回ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門に出品された『あさがくるまえに』(16/カテル・キレヴェレ監督)で映画デビューを果たす。主なTVシリーズ出演作に、『HOMELAND/ホームランド』(11-20)、エミー賞のドラマ部門で最優秀賞を受賞した『テヘラン』(20-)。映画出演作に、『コヴェナント/約束の救出』(23/ガイ・リッチー監督)、『ペルシアン・バージョン 娘が好きになれないワケ』(23/マリアム・ケシャヴァルツ監督)など。